がんと向き合うご家族様へ

愛犬・愛猫が「がん」と診断された時、何もできないと言われたとき…それでも、できることはあります。

愛犬や愛猫が「がん」と診断されたら、飼い主として何ができるでしょうか?「治療法がもうない」「これ以上できることはありません」と言われたとき、愛する家族のために何かできることはないのだろうかと、不安や悲しみに押しつぶされそうになるかもしれません。しかし、その状況でも、愛犬や愛猫のためにできることはきっとあります。

大切な愛犬や愛猫が「犬のがん」「猫のがん」と診断されたとき、私たちは飼い主様の思いに寄り添い、最後までサポートを続けたいと考えています。「少しでも元気な時間を取り戻したい」「苦しみや痛みを軽減してあげたい」「穏やかで安心できる時間を過ごさせたい」という飼い主様の願いを叶えるために、私たちが提供するのは統合医療という選択肢です。

統合医療は、西洋医学の科学的な治療と、東洋医学のやさしいアプローチを組み合わせた治療方法です。抗がん剤や手術といった西洋医学的な治療が限界を迎えた場合でも、漢方や鍼灸(しんきゅう)、食事療法などの東洋医学を取り入れることで、心身のバランスを整え、少しでも健やかで安らかな時間を増やすお手伝いができます。

がん治療は決して「戦う」ことだけがすべてではありません。愛犬や愛猫が感じる痛みや不安を少しでも和らげてあげたいと思うその気持ちは、飼い主様だからこそ持てる優しい想いです。その想いに応えるために、私たちは「犬のがん」「猫のがん」に関する幅広い知識と経験を活かし、動物一頭一頭に合わせた最善のケアをご提供いたします。

統合医療とは

西洋医学や東洋医学、代替療法を組み合わせて治療を行うことです。
組み合わせて治療を行うことで、それぞれの特長を最大限に活かし、患者ひとりひとりに最も適切な治療を取ることができます。

西洋医学と東洋医学の違いと、それぞれのメリットとは?

当院では、西洋医学的治療(手術、化学療法など)に加え、東洋医学(漢方、鍼灸、食事・生活習慣の調整法など)を組み合わせる「統合的」なアプローチにより、ペットの腫瘍治療を行っています。これは、西洋医学が腫瘍そのものを直接狙い撃つ最先端の治療法を活用する一方で、東洋医学を用いて体全体のバランスを整え、治療効果を高め、副作用を軽減し、QOL(生活の質)の向上を目指す方法です。

西洋医学の強み

外科的な切除や抗がん剤、放射線治療といった西洋医学的アプローチは、腫瘍を直接的かつ集中的に攻撃するため、特定の病変への即効性が高く、腫瘍細胞の増殖を抑えるのに優れています。特に良性や初期段階の悪性腫瘍では、腫瘍負荷をすばやく減らし、生命予後の改善が期待できます。

東洋医学の強み

東洋医学は、「気・血・津液(体液)」のバランスや、内臓同士の調和、さらには免疫・内分泌系を含む全身的な機能調整を重視します。

漢方は、特定の標的だけでなく、体のさまざまな機能へ同時に穏やかに働きかける「多面的な調整」が可能です。そのため、一頭一頭の体質や状態に合わせたオーダーメイド的なケアができ、化学療法や放射線治療で起こりやすい食欲不振、消化器症状、倦怠感などを和らげ、免疫や代謝バランスをサポートします。

さらに、鍼灸や食事療法、生活環境の改善などを組み合わせることで、ペット本来の自然治癒力(免疫力)を引き出し、維持・強化することが可能です。

統合治療によるシナジー(相乗効果)

西洋医学によって腫瘍そのものを正確に制御しつつ、東洋医学は全身の調和を重視し、内部環境を整えます。この組み合わせにより、副作用を軽減しながら治療効果をさらに高めることができます。

治療後の体力回復、再発・転移リスクの軽減、終末期におけるQOL(生活の質)の改善など、腫瘍治療をめぐるあらゆるステージで東洋医学的サポートは有用です。腫瘍が完全には消せない場合でも、全身のバランス維持や慢性的症状の緩和によって、ペットがより穏やかに過ごせる時間を伸ばすことが期待できます。

ますみ犬猫病院のがん治療

オゾン療法

オゾン療法は、免疫力を高め、体の負担を軽減する補助的な治療法です。この療法では、放射線治療や化学療法と組み合わせることで、副作用を抑えながら治療効果を引き出すことが期待されています。特に、がん治療中の動物が感じやすい痛みや疲労感を軽減し、回復力をサポートするのが特徴です。 また、オゾン療法は緩和ケアとしても役立ちます。がん治療が難しい場合でも、痛みや倦怠感を和らげることで、日々の生活をより快適にし、動物とご家族の時間を支えることができます。体への負担が少ない治療法なので、安心して選んでいただけます。

有機ゲルマニウム

有機ゲルマニウムは、がん治療の補助療法として注目されている成分で、主に免疫力を高める作用があります。ナチュラルキラー(NK)細胞やマクロファージの活性化を促し、がん細胞に対する自然治癒力を引き出すことで、がんの進行を抑える効果が期待されています。
この治療法の大きな特徴は、副作用が少ない点です。化学療法や放射線治療では、治療の過程で副作用による負担が懸念されますが、有機ゲルマニウムはこれを軽減する作用があります。そのため、治療を受けるペットが快適に日常生活を過ごしながら治療を継続できるのがメリットです。特に、高齢や体力が低下している動物にも安全に使用できるため、幅広いケースで採用されています。

ビタミンC療法

高濃度ビタミンC点滴療法は、大量のビタミンCを直接体内に投与することで、がん細胞に働きかける治療法です。ビタミンCが生成する過酸化水素が、がん細胞に選択的にダメージを与える一方で、健康な細胞には影響を及ぼしません。そのため、副作用が少なく、ペットに優しい治療法として注目されています。
化学療法や放射線治療と併用することで、治療効果を高めつつ、副作用の軽減が期待できるため、標準治療の補助としても有効です。また、末期がんの症状緩和や生活の質(QOL)の向上にも寄与します。

漢方

漢方薬は、東洋医学に基づく自然由来の治療法で、犬のがん治療の補助療法として注目されています。化学療法や放射線治療と併用することで、免疫力を高め、副作用を軽減し、愛犬の生活の質(QOL)を向上させることが期待されています。
具体的には、食欲を増進し体力を補う「補中益気湯」や、病気の進行を抑える「十全大補湯」などが使用されます。漢方薬は、個々の犬の体質や状態に合わせて処方されるため、より細やかなケアが可能です。
漢方薬は自然由来で副作用が少ないとされますが、使用には注意が必要です。適切な診断と処方が不可欠であり、獣医師との連携が重要です。自己判断で使用せず、必ず専門家にご相談ください。

ホモトキシコロジー

ホモトキシコロジーは、ドイツ発祥の治療体系で、身体に蓄積された有害物質(ホモトキシン)を解毒・排出し、生体のバランスを整えることを目的とした補完療法です。免疫学や生化学を基盤としており、西洋医学との併用が可能で、がん治療のサポートとして注目されています。
この療法では、免疫力を高め、治療中に起こりがちな副作用を緩和しながら、自然治癒力を最大限に引き出すことを目指します。具体的には、消化器症状の改善や倦怠感の軽減、有害物質の排出を促す効果が期待されます。

ますみ犬猫病院の3つの特徴

1

オーダーメイドの治療プラン

当院では、一頭一頭の動物の状態や体質に合わせたオーダーメイドの治療を提供しています。それぞれのがんの種類や進行度、動物の個々の特徴を考慮し、最適な治療法を選び抜きます。ご家族様と密に連携し、最善のケアを提供することをお約束します。

2

30年以上の治療経験と1,000件を超える症例実績

ますみ犬猫病院では、30年以上にわたってがん治療を行い、1,000件以上の症例に基づいた豊富な経験があります。幅広い治療アプローチと長年培った経験・知識を駆使し、動物にとって最も効果的な治療を提供いたします。

3

県外からの来院実績

当院では、千葉県内はもちろん、神奈川や東京など県外からの来院実績も多くございます。また、栃木や福島といった遠方からのお問い合わせもいただいております。初めての方や遠方の方も、どうぞお気軽にお問い合わせください。

ますみ犬猫病院の
統合医療を利用した症例紹介

統合医療を活用したがん治療の一部をご紹介します。
当院では、これまで累計1,000症例以上のがん治療に取り組んでまいりました。
掲載されていない症例についても対応しておりますので、まずはご相談ください。

症例

01

乳腺腫瘍

犬種
チワワ(8歳・雌)

診断・治療

他院で乳腺腫瘍の部分摘出手術を受けましたが、リンパ節への浸潤が見られ、効果的な治療法がないと診断されて当院に来院しました。
漢方薬と週1回のオゾン治療を組み合わせ、治療を進めた結果、QOL(生活の質)は良好に保たれました。
治療開始から4年8か月後、13歳まで元気に過ごすことができました。

症例

02

乳腺腫瘍

猫種
マンチカン(11歳)

診断・治療

他院で乳腺腫瘍の手術を受けましたが、腫瘍が完全に取り除けなかったとの説明を受け、当院に来院されました。
食事療法とオゾン治療を行い、QOLは良好でしたが、478日後に肺への転移が確認され、亡くなりました。

症例

03

消化器型リンパ腫

猫種
猫(5歳・mix)

診断・治療

他院で抗がん剤治療を行っていましたが、2回目の投与で嘔吐などの強い副作用が出たため、治療を中断。
副作用が少ない治療を希望され、当院でサプリメントとオゾン治療を開始しました。
治療開始後1か月で完全寛解となり、330日間元気に過ごしました。

症例

04

組織球性肉腫

犬種
チワワ

診断・治療

高度医療病院で抗がん剤治療を勧められましたが、副作用の懸念からオゾン治療を希望されました。
7日ごとのオゾン治療を行い、大きな問題なくQOLは良好でしたが、治療開始から400日後に貧血などの症状が悪化し、515日目に亡くなりました。

診療の流れ

受付・問診

受付で問診票をお渡ししますので、内容をご記入ください。
スタッフが問診票の内容や症状について、詳しくお伺いさせていただきます

身体検査

問診をもとに、全身を細かくチェックし、症状を把握していきます。

検査

必要に応じて、各種検査を行い、診断を確定いたします。

検査結果の説明・治療方針のご相談

獣医師より、検査結果についてわかりやすくご説明いたします。
治療方法をご提案し、ご家族様にご納得いただけましたら、処置を行います。

お会計

治療後は、お名前を呼ばれるまで待合室にてお待ちください。再度ご来院が必要な場合は、受付にて次回のご予約をお取りください。

診療料金

オゾン療法
特別診察料 3,300円
オゾン 2,750円
オゾン + レーザー 4,950円
オゾン + 鍼 + レーザー 9,350円
有機ゲルマニウム
特別診察料 3,300円
治療費用 3,000円〜10,000円
ビタミンC療法
特別診察料 3,300円
治療費用 15,000円
漢方
特別診察料 3,300円
治療費用 3,000円 ~ 8,000円
(処方内容による)
ホモトキシコロジー
特別診察料 3,300円
治療費用 8,000円 ~ 15,000円
(治療内容による)

※表示は税込価格です

当院のがん治療

よくある質問

Q
手術や化学療法、放射線治療のリスクはありますか?
A

腫瘍を直接的かつ集中的に攻撃するため、特定の病変への即効性が高く、腫瘍細胞の増殖を抑えるのに優れています。しかしながら、当然これらの治療にはリスクが伴います。例えば手術では、麻酔の影響や術後の感染症、体力の低下が懸念されます。また化学療法では、嘔吐、下痢、食欲不振、免疫力の低下などの副作用が起こる場合があります。放射線治療も同様に、周囲の健康な組織への影響や倦怠感がみられることがあります。
当院では、これらのリスクを最小限に抑えるため、西洋医学の治療と東洋医学的アプローチを組み合わせ、副作用の軽減と体力の維持を目指します。

Q
統合医療には、ペットに痛みはありますか?
A

統合医療の多くはペットにほとんど痛みを伴いません。
例えば、漢方薬やホモトキシコロジーは自然由来の治療で痛みがなく、オゾン療法や点滴療法では、針を刺す際に一時的な違和感を感じる程度です。また、鍼灸療法はリラックス効果が期待できる治療です。治療中はペットの様子を細かく観察し、可能な限り負担を軽減するよう努めています。

Q
他の病院で治療中ですが、セカンドオピニオンをお願いできますか?
A

もちろん可能です。当院では、他院での治療経過を考慮しながら、セカンドオピニオンとして診断や治療プランをご提案いたします。診察の際には、過去の検査結果や治療履歴をお持ちいただけるとより詳しい判断が可能です。飼い主様の不安を解消し、ペットに最適な治療方法をご一緒に考えます。

Q
がんの治療はどのように進めるのですか?
A

当院では、まず問診や身体検査を行い、ペットの症状や状態を詳しく確認します。その後細胞診や血液検査、画像検査(レントゲン・超音波など)を実施し、腫瘍の種類や進行度を診断します。必要に応じて、CTやMRIといった高度な検査機器を持つ病院と連携して診断を進めていきます。検査結果をもとに、手術や化学療法、放射線治療などの治療法をご提案し、メリット・デメリットを詳しくご説明します。飼い主様と相談しながら、ペットに最適な治療計画を立て、段階的に治療を進めていきます。治療後も定期的なフォローを行い、ペットの健康をサポートします。

Q
食事や生活習慣で気を付けることはありますか?
A

がん治療中のペットには、消化に優れ、栄養バランスの取れた食事が重要です。特に、高品質なタンパク質や抗酸化物質を含む食材が推奨されます。また、十分な水分補給や、ストレスを減らした穏やかな環境を整えることで、治療効果を高めるサポートができます。
当院では、ペットの状態や治療内容に応じた具体的な食事指導や生活習慣のアドバイスを行っています。食事面でお悩みの方やご不明な点がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

症例紹介