【獣医師が解説】がん治療にオゾン療法を取り入れるメリットとは?効果と実例を解説
袖ヶ浦市・木更津市・君津市・市原市・富津市にお住まいの皆様、こんにちは。
千葉県袖ヶ浦市にあるますみ犬猫病院です。
今回は、犬猫のがん治療における、オゾン療法の治療効果や実際の症例などについて詳しく解説いたします。
当院では、犬猫のオゾン療法を行っておりますので、お悩みの際はぜひご相談ください。
犬猫のがん治療におけるオゾン療法とは
がん治療は複雑で多岐にわたる方法が存在しますが、その中でも「オゾン療法」は注目を集めています。
オゾン療法は、酸素分子(O₂)にもう一つの酸素原子が結合したオゾン(O₃)を利用する治療法で、
がん患者に対して多くのメリットをもたらすことが期待されています。
特に、免疫力を高め、酸化ストレスを軽減し、治療後の回復を促進する効果があると言われています。
放射線治療や化学療法と組み合わせることで、がん細胞に対するアプローチを強化することができるため、
補助的な治療法としてがん治療において重要な役割を果たしています。
緩和ケアとしてのオゾン療法
オゾン療法は、がん治療の補助療法であるだけでなく、
緩和ケア(パリアティブケア)としても効果的な治療法として注目されています。
緩和ケアとは、治癒が難しい状況において、苦痛の軽減や生活の質(QOL)の向上を目的とする治療です。
オゾン療法は、免疫力の向上や酸化ストレスの軽減、血液循環の促進を通じて、
がん治療による副作用の軽減や患者の全体的な健康状態の維持に貢献します。
特に、治療が難しい場合でも、オゾン療法を取り入れることで、
倦怠感や痛みを和らげ、動物が少しでも安らかに、そしてストレスを減らして過ごすことができるようサポートします。
このように、最期の時間をできるだけ穏やかに、痛みの少ない状態で迎えられるようにするため、
オゾン療法は多くの飼い主様に選ばれています。
動物の負担を軽減し、飼い主様にも安心感を提供する緩和ケアの選択肢として、オゾン療法は非常に有効な方法です。
犬猫のがん治療における、オゾン療法の具体的な効果
免疫機能の向上
オゾン療法は免疫系を刺激し、免疫細胞の働きを強化します。
これにより、がん細胞に対する免疫システムの防御力が向上し、治療効果が高まります。
酸化ストレスの軽減
がん患者は治療過程で酸化ストレスが増加することがあり、これが治療の妨げになる場合があります。
オゾン療法は抗酸化作用を持ち、体内の酸化ストレスを低減させ、治療効果をサポートします。
血液循環の改善
オゾン療法によって血液中の酸素濃度が高まり、血液循環が促進されます。
これにより、がん治療後の回復を早め、全身の代謝や免疫システムの働きを助けることができます。
放射線治療や化学療法との併用
オゾン療法は他の治療法との併用が推奨されており、放射線治療や化学療法の効果を高めることができるケースが報告されています。
特に、これらの治療法で引き起こされる副作用を軽減し、体内のバランスを保つ役割を果たします。
オゾン療法を利用する際の注意点
オゾン療法は多くのメリットがありますが、治療を受ける前に獣医師や医師との十分な相談が必要です。
個々の動物の健康状態や、がんの進行具合に応じた適切な治療法を選ぶことが重要です。
また、オゾン療法はがん治療における補助療法であり、単独での治療は推奨されません。
オゾン療法を利用した症例紹介
がん患者の治療にオゾン療法を導入した具体的な症例も多く報告されています。
たとえば、免疫力が低下していた犬に対してオゾン療法を行った結果、
免疫システムの強化が見られ、がん治療と併用することで症状が改善された例があります。
また、化学療法の副作用が軽減されたケースもあります。
【症例1】乳腺腫瘍 チワワ(8歳・雌)
他院で乳腺腫瘍の部分摘出手術を受けましたが、リンパ節への浸潤が見られ、効果的な治療法がないと診断されて当院に来院しました。
漢方薬と週1回のオゾン治療を組み合わせ、治療を進めた結果、QOL(生活の質)は良好に保たれました。
治療開始から4年8か月後、13歳まで元気に過ごすことができました。
【症例2】乳腺腫瘍 マンチカン(11歳)
他院で乳腺腫瘍の手術を受けましたが、腫瘍が完全に取り除けなかったとの説明を受け、当院に来院されました。
食事療法とオゾン治療を行い、QOLは良好でしたが、478日後に肺への転移が確認され、亡くなりました。
【症例3】消化器型リンパ腫 猫(5歳・mix)
他院で抗がん剤治療を行っていましたが、2回目の投与で嘔吐などの強い副作用が出たため、治療を中断。
副作用が少ない治療を希望され、当院でサプリメントとオゾン治療を開始しました。
治療開始後1か月で完全寛解となり、330日間元気に過ごしました。
【症例4】組織球性肉腫 チワワ
高度医療病院で抗がん剤治療を勧められましたが、副作用の懸念からオゾン治療を希望されました。
7日ごとのオゾン治療を行い、大きな問題なくQOLは良好でしたが、治療開始から400日後に貧血などの症状が悪化し、515日目に亡くなりました。
まとめ
オゾン療法は、がん治療の補助療法として注目されており、免疫力を高め、酸化ストレスを軽減するなどの効果があります。
これにより、がん治療後の回復を早めるだけでなく、放射線治療や化学療法と併用することでその効果をさらに強化することが期待されています。
特に、副作用の軽減や血液循環の改善といった点で、がん患者の生活の質向上にも寄与します。
当院では、犬猫のオゾン療法を行っておりますので、お悩みの際はぜひご相談ください。