症例紹介

【獣医師が解説】動物病院でのオゾン療法の効果と治療方法について

統合医療

袖ヶ浦市・木更津市・君津市・市原市・富津市にお住まいの皆様、こんにちは。
千葉県袖ヶ浦市にあるますみ犬猫病院です。
今回は、オゾン療法の治療効果や実際の症例、費用などについて詳しく解説いたします。
当院では、犬猫のオゾン療法を行っておりますので、お悩みの際はぜひご相談ください。


犬猫のオゾン療法とは?

オゾン療法は、酸素を元にした治療法で、特に動物病院やクリニックで注目を集めています。
オゾン(O₃)は、酸素分子(O₂)にもう一つの酸素原子が結合したものです。
この分子は非常に不安定で、反応性が高いため、抗酸化作用や抗菌作用が期待されます。
オゾン療法では、この特性を利用して、体内の酸化ストレスを減少させたり、免疫機能を向上させたりすることを目指しています。

オゾン療法は、人間だけでなく犬や猫の治療にも適用されており、近年では動物医療の分野でもその効果が広く認識されています。


犬猫のがん治療における、オゾン療法とは

犬猫のオゾン療法の効果

オゾン療法は、次のような多くの効果が期待されています。

①抗菌作用

オゾンは、細菌、ウイルス、真菌に対して非常に強力な殺菌効果を発揮します。
このため、感染症治療や予防に役立つとされています。
特に皮膚病や外傷の治療においては、感染防止に非常に有効です。


② 抗炎症作用

オゾン療法は炎症を抑える効果があり、関節炎や皮膚の炎症、内臓の慢性疾患に対しても効果があるとされています。
これにより、痛みや不快感が軽減され、動物の生活の質が向上します。


③ 血液循環の改善

オゾン療法は血液中の酸素濃度を高め、血液循環を改善します。
これにより、酸素が各組織に効率よく供給され、全身の機能が向上すると考えられています。
特に老犬や慢性疾患を持つ動物に対して、この効果は非常に重要です。


④ 免疫機能の向上

オゾンは免疫システムを刺激し、体内の自己治癒力を高める作用があります。
これにより、免疫不全や自己免疫疾患を抱える動物に対してもオゾン療法が有効です。


どのような症例にオゾン療法が使用されるのか?

オゾン療法は、多岐にわたる疾患や症状に対して適用されます。
以下に、代表的な使用例をいくつか挙げます。

① 慢性皮膚疾患

犬や猫に多い慢性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎の治療にオゾン療法が使用されることがあります。
オゾンは皮膚のバリア機能を高め、細菌感染を防ぐ効果が期待できるため、再発性の皮膚炎に効果的です。

② 関節炎や運動器疾患

関節の炎症や痛みに対してもオゾン療法が効果的です。
抗炎症作用により、痛みの緩和や関節の可動域の改善が期待され、特に高齢の犬猫の関節疾患に対して注目されています。

③ 感染症治療

抗菌作用を持つオゾンは、感染症の治療において非常に有効です。
皮膚感染症、歯周病、内臓の感染症など、さまざまな感染症に対して使用されます。
特に抗生物質に抵抗性のある菌に対しても効果を示すことがあるため、抗生物質治療が困難な場合にオゾン療法が選択肢となることもあります。

④ 免疫力の低下した動物

免疫力が低下している動物に対して、オゾン療法は効果的です。
オゾンは免疫系を刺激し、自然治癒力を高める作用があるため、慢性疾患や老齢による免疫低下に対して使用されます。

⑤ 術後のケア

手術後の回復を早めるために、オゾン療法が用いられることもあります。
血液の循環を改善し、免疫力を高めることで、手術後の合併症のリスクを減らし、傷の回復を促進する効果があります。

犬猫のがん治療における、オゾン療法とは

犬猫のオゾン療法の実施方法

オゾン療法は、以下の方法で行われます。
① ガス注入法
体内に直接オゾンを注入する方法です。
関節や体腔内にオゾンガスを注入することで、炎症を抑えたり、局所的な感染を治療したりします。

② オゾン化オイルの塗布
オゾンを含んだオイルを皮膚に塗布する方法です。
このオゾン化オイルは、皮膚の感染症や外傷、皮膚炎などの治療に使用されます。

③ オゾン水の使用
オゾンを溶かした水を使用して、患部を洗浄したり、内服することで治療を行います。
特に口腔内の感染症や歯周病の治療に有効です。


犬猫のオゾン療法のリスクと副作用

オゾン療法は比較的安全な治療法とされていますが、いくつかの注意点があります。
例えば、オゾンガスを高濃度で吸入すると、肺に悪影響を与える可能性があります。
そのため、適切な濃度と方法で使用することが重要です。
また、一部の動物においてはアレルギー反応が出ることもあるため、事前に獣医師と相談することが大切です。

犬猫のオゾン療法の症例紹介

オゾン療法はさまざまな疾患に適用され、多くの飼い主様から高い評価を得ています。
例えば、関節炎を患っていた10歳の犬では、オゾン療法を数回施した結果、明らかな痛みの軽減が見られ、運動能力が改善されました。
また、皮膚病を抱えていた猫に対しても、オゾン療法を実施することで炎症が抑えられ、皮膚の健康が回復しました。
このように、具体的な事例を通じて、オゾン療法が効果的であることが確認されています。

オゾン療法と他の治療法との比較

オゾン療法は、抗生物質やステロイド治療などの従来の治療法とは異なるアプローチを取ります。
特に抗生物質を多用することが難しい慢性疾患や、免疫力を向上させることが重要な場合において、オゾン療法が選択されることが多いです。
さらに、オゾン療法は他の治療法と併用することで、相乗効果が期待できるケースもあります。
例えば、慢性的な炎症疾患においては、ステロイド治療と併用することで炎症の早期抑制と、免疫力向上による再発防止の両面からアプローチが可能です。

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オゾン療法の費用と治療期間

治療を検討する際に気になるのが費用と治療期間です。
当院では、オゾン療法は通常、1回の施術に対して2,500円の費用がかかり、推奨される施術回数は動物の状態や病状によって異なります。
例えば、慢性疾患の場合、初めは週に1〜2回の施術が推奨され、その後はメンテナンスとして月に1回程度の頻度で治療を行います。
治療期間としては、早期の改善が見られることもあれば、長期間にわたり定期的な施術が必要な場合もあります。
飼い主様と相談しながら、動物にとって最適なプランを提供いたします。

よくある質問(Q&A)

オゾン療法についての疑問や不安を解消するために、以下のようなよくある質問にお答えします。

Q: オゾン療法はどのような動物に適していますか?

A: オゾン療法は、慢性疾患や免疫力の低下が見られる動物に特に適しています。
特に、関節炎、皮膚病、免疫不全、感染症などの症状に効果が期待されます。

Q: 副作用のリスクはありますか?

A: 一般的に、オゾン療法は非常に安全な治療法です。
ただし、個々の動物によっては稀に軽度の副作用が見られることもあるため、施術前にしっかりと説明を行い、適切なケアを行います。

Q: 効果はどのくらいの期間で見られますか?

A: 症状の軽減が早期に見られるケースもあれば、数回の施術が必要となる場合もあります。
特に慢性疾患においては、長期的な施術が必要になることがあります。

まとめ

オゾン療法は、動物医療の分野で注目されている新しい治療法です。
抗菌作用や抗炎症作用、血液循環の改善、免疫機能の向上など、多岐にわたる効果が期待されており、
皮膚病や関節炎、感染症の治療に対して効果的であるなど動物の健康全般をサポートする優れた療法です。
安全性が高く、手術後の回復や慢性疾患の治療に広く利用されていますが、
施術を検討する際は、獣医師と十分に相談しながら最適なプランを選ぶことが重要です。
当院でもオゾン療法を実施しておりますので、オゾン療法をお考えの方はご相談ください。