症例紹介

【症例紹介】ミニチュアダックス、8歳、椎間板ヘルニア|袖ヶ浦市のますみ犬猫病院

統合医療

袖ヶ浦市・木更津市・君津市・市原市・富津市にお住まいの皆様、こんにちは。
千葉県袖ヶ浦市のますみ犬猫病院です。
今回は「ミニチュアダックスの椎間板ヘルニア」の症例をご紹介いたします。


【症例紹介】ある日突然、後ろ足を引きずるようになったわんちゃん

犬種・年齢: ミニチュアダックス(8歳)
お名前:金杉ヴェルちゃん
主訴: 突然、後肢を引きずり、前肢だけで移動するようになった
ある朝、元気だったわんちゃんが、突然後ろ足を引きずるようになり、前肢だけで必死に移動するようになりました。
段差でつまずき、腰を触ると嫌がる様子も見られたため、飼い主様はすぐに当院を受診されました。
診察では、後肢に力が入らず、足先が裏返ったまま戻らないナックリング反応が認められ、神経学的検査とCT検査の結果、**胸腰部椎間板ヘルニア(グレード3相当)**と診断されました。

治療

一般的に、グレード3レベルの椎間板ヘルニアでは手術をすすめられることが多いのですが、
当院では症例ごとに慎重に判断し、手術を行わず回復を目指す治療にも力を入れています。
実際に、グレード3相当でも、当院では80%以上の症例が手術をせずに回復しています。
今回のわんちゃんも、深部痛覚が保たれ、自力排尿も可能だったため、
内科的治療と統合医療的アプローチを組み合わせた方法で回復を目指しました。
治療内容は以下の通りです。
🔹 ステロイド治療(脊髄の炎症と浮腫を抑えるため)
🔹 レーザー灸(温熱と経絡刺激による神経サポート)
🔹 医療用オゾン療法(抗炎症・疼痛管理)
🔹 漢方薬(体質と症状に応じた処方)
🔹 ホモトキシコロジー(解毒・代謝サポート)

治療経過


治療開始3日後
元気が出始め、自力で排尿・排便が確認できるようになる
治療開始4日後
顔を上げられるようになり、左後肢に力が入り始める
治療開始6日後
腰を少し上げられるようになる
治療開始8日後
ふらつきながらも自力で歩行可能となる
治療開始10日後
腰がしっかり立ち、左後肢にかなり力が入る
治療開始3週間後
かなり安定した歩行が可能に
治療開始50日後
発症前の機能の約8割まで回復

治療前(2月10日時点)



治療経過

〇2月16日時点(治療開始6日目)


〇2月22日時点(治療開始12日目)


〇3月2日時点(治療開始22日目)


〇4月5日時点(治療開始55日目)


ますみ犬猫病院の統合医療とは?

当院では、従来の内科・外科治療に加え、「自然治癒力を高める治療法」を積極的に取り入れています。
これが、私たちの目指す「統合医療」です。

統合医療の特徴

✅ 体に優しい治療:副作用を最小限に抑え、回復をサポートします
✅ 自然治癒力を引き出す:薬に頼るだけでなく、体本来の力を活性化させます
✅ 根本改善を目指す:症状の抑制だけでなく、再発防止も目指します
✅ 個別最適化:体質・病態に合わせたオーダーメイド治療を行います


椎間板ヘルニアの治療においても、
・優れた疼痛管理が可能な「オゾン療法」
・血流改善と自己修復を促す「レーザー灸」
・自己治癒力を高める「ホモトキシコロジー療法」
・体質と症状に応じた「漢方療法」
などを併用し、動物たちへの負担を最小限に抑えながら回復を支えています。

獣医師からのひとこと

椎間板ヘルニアは、発症後の迅速な対応と適切な治療選択が、回復に直結する病気です。
今回のように、早期にご相談いただき、統合的なアプローチをとることで、手術をせずに大きな回復が得られるケースもあります。
わんちゃんの自然な回復力を最大限に引き出しながら、できる限り負担の少ない治療を心がけています。
「歩き方がおかしい」「足を引きずる」などの変化に気づかれた際は、どうぞお早めにご相談ください。